算数クイズ(割合の問題)

エムスタつくば(M-Studyつくば)のWebサイトにアクセスして頂き、ありがとうございます。
また、ブログに興味を持って頂きまして、ありがとうございます。

突然ですが算数の問題です。

【問題】次の文の__に入る数値を整数で答えなさい。
ガソリン1Lで10km走る自動車Aと、ガソリン1Lで11km走る自動車Bがある。同じ距離を走ったとき、自動車Bのガソリン代は、自動車Aのそれより__%安くなる。

なぜこの問題を出題したかといえば、こちらに気になる記事があったからです(リンク切れの場合はご容赦下さい。

この記事の中に、以下のような記述があります。

「リッター10kmだった燃費を11km/Lに改善することができれば、燃料代が10%下がるのと同じ」

こういう誤った記述を見ると、算数・数学の講師としてはどうしてもツッコミを入れたくなってしまいます。

というわけで、上記問題の答えは10%ではありません。
正しい考え方は、以下のようになります。

【解説】
考えやすくするために、
 走った距離を110km(計算上割り切れる数字)
と仮定します。

 自動車Aが消費するガソリン・・・110÷10=11L
 自動車Bが消費するガソリン・・・110÷11=10L

 消費するガソリンが11分の10に減っているので、ガソリン代も11分の10になります。
 つまり、11分の1だけ安くなるので、

 1÷11×100=9.0909… (%)

 小数第1位で四捨五入して、__には9がはいります。

【答え】
 9%

この間違いは、割合をきちんと理解できていない人が陥る典型的なミスです。

「たかが1%の違いだから別にいいのでは?」
と思われるかもしれません。

確かに、少人数の間でのやりとりなら、この程度はスルーでよいと思います。

数学講師の私でも、「それは9%ですよ!」などといちいち言いません。そんな面倒くさい人ではありません(笑)。

しかし、不特定多数が閲覧するネットの記事であれば、こういう小学生レベルの計算は間違えないで頂きたいと思いますね。せめて、
「約10%」
と書くべきだと思います。


最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

2022年05月09日